アロマテラピーとは
植物の香りには人を笑顔にする力があります。
ストレス社会と言われる今、アロマテラピーを暮らしに取り入れる人が増えています。
はるか昔から人類は、植物の香りが緊張や不安を和らげ、体調を整えることを知っていました。
香りを活かした健康法には、地球環境を見つめ、自然とともに生きる知恵や工夫が詰まっています。
アロマテラピーは誰にもやさしく心地よい自然療法です。
1.アロマテラピーという言葉
アロマテラピーという言葉は、フランス語のaromaとtherapie(英語ではtherapy)を結合した造語です。「芳香による療法」として日本語に訳されています。
2.アロマテラピーの作用について
- 精油の薬理効果を利用した科学的な作用
- 手技による理学的な作用
- 心身のリラクセーション
- セラピストによる心理的作用
があり、それぞれがお互いに影響しあうためにたとえ薬物としての作用はあまり期待できない濃度や使用法であったとしても、それを補う物理的、生理的な刺激やセラピストの言葉がけがきっかけとなって、治療的な結果が得られることがあります。
3.精油とは
精油は、植物から抽出した純粋な香り成分ですが、通常の植物に存在する100倍以上の濃度に濃縮されています。
そのため、強力な薬理作用があり、それに伴う副作用が予想されることもあるので取り扱いには注意が必要なのです。
また、現在の日本の法律では、精油の大部分は「雑貨」扱いとなっています。品質的な評価をするには、次の条件が整っているかどうかを考慮しましょう。
- 100%天然
- 原料の植物の学名が表示され、植物の分類学上の所属・名称を明らかにしている
- 花、葉、種子などしかるべき部位から抽出されている
- 原産地、製造年月日、抽出方法などがわかる
- 入手ルートが信頼できる
- 包装や注意書きの添付など、安全上の配慮がなされている
- 遮光性で、一滴ずつ落ちるドロッパー性の容器もしくはスポイトを利用している容器
4.精油の取り扱いについて
《保管方法》
- 光や温度で劣化します。高温多湿を避け、冷暗所で保管します。
- 可燃性のため、火気厳禁。
- 子どもやペットなどの手の届かない場所に保管します。
- 揮発性が高く、酸化もしやすいので、蓋はしっかりと閉めます。
- いったん開封した精油は、1年以内に使い切るようにします。(柑橘系は半年)
《使い方》
次のことに注意しましょう。
- 原液を直接肌につけない。目に入らないように注意する。ついてしまったときは、大量の水で洗い流す。
- 飲まない。
- 同じ精油を長期間、または多量に用いると、効果が薄れたり、特定の臓器を刺激したりする可能性があるため、2週間をめやすに代える方がよい。
- 1%濃度以下に希釈して使う。
- 光毒性(紫外線と反応してシミになる)のある精油は日光が当たる部分に使用しない。(代表的な精油:ベルガモット、レモン、グレープフルーツ)